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二次創作ブログですゆえ苦手な方は御控くださいませ。
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 愛しとります、うちはあんたはんがすき、あらいやだ、そんな堅い顔せんで、ねえ、ねえ。

 甘ったるい声で、白い肢体をくねらせて女は笑う。俺は嫌いだった。香の匂いも引かれた紅も、白粉の塗りたくられた顔も、とってつけたような笑顔も何もかも。触れるな。俺に触れるな、近寄るな、俺の前から消えろ、ああ、ああ、ああ。だらしなく肌蹴た着物から乳房を半分露わにさせて、女は俺にすり寄る。俺の腕をとって「ねえ、はよして」、と下手な誘惑をする。俺は女が絡ませてきた腕をふりほどいて、立ち上がった。吐き気がした。

 街を走る。走る。走る、夜の街を走る。遊女が道端に筵を敷いて自身をさらけ出し、今晩誰かに買われようと着物を脱ぐ。男たちが下卑た眼で品定めをする。俺はその光景に唾を吐きかけたい。只管に走った。
 目指したのは小さな屋敷である。本当はもう少し大きな屋敷が宛がわれていた筈なのだが、主は自ら望んでその屋敷へと移った。この国がとある武将によって統一されてから、あるいは彼の息子が九州討伐の際に亡くなってから、抜け殻のようになった男が、そこに住んでいた。

 もう秋の夜だというのに、男は薄着で縁側にぼんやりと胡坐をかいていた。空に浮かぶ満月を見つめているように見えたが、俺は知っている。やつは何も見ていない。死人のような瞳でやつが見ているものは、夢か幻か。俺は唇をかんだ。ずかずかと屋敷に入り込んでも、男は何ひとつ文句も言わなかった。ただ僅かに視線をこちらに移したのち、再び空へと視線をずらしてしまった。月の光の青さの中で、いつのまにか細くなっていたやつの輪郭を、俺は隣でじっと見守った。
 ふと、ひとつ、口づけをした。拒まれなかった。一瞬だけ戸惑った表情を見せたやつは、しかし俺を受け入れた。

 俺はただ悲しかった。
自身が受けいられたことの喜びなど微塵も感じなかった。ただ、俺はあまりに冷たい現実に凍えて死んでしまいそうになった。

++++

反省

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