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凄い古い話なのですがさらし上げ
しかも多分これ途中なんじゃないかな…でもさらし上げ
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「ロシアッ…ロシアぁッ!」
背後から、アメリカの悲痛な叫び声が響き渡った。
ロシアが面倒くさそうに其方を向くと、アメリカが蒼白な顔をして此方へ走ってくるところだった。
取り乱している彼を見るのは、ロシアにとって、とても愉快なことだった。
「どうして――!どうしてこれ以上、彼を傷つけようとするんだよ!?」
「……君も良く言えたものだねえ」
猫のように目を細めて、ロシアはにたりと笑った。
「僕の参戦を食い止めるために、日本に原子爆弾を仕掛けたって?
冗談じゃあないよ。
大方気味の上司が、日本の身体を使って人体実験でもしたかったんじゃないの」
「なッ…!?」
「違う?違わないよねえ」
上司のことを侮辱すると、アメリカの顔が俄かに紅潮した。
下腹部と足首に負った重傷、そして先ほど新たに埋め込まれた銃弾。
傷からどくどくと血が溢れている日本に、ロシアはもう一度銃口を突きつけた。
「おい!ロシア、冗談はやめろ!」
「冗談で僕が、こんな事をすると思っているの?さすがヒーロー気取りのお坊ちゃんだね。
考えることが、平和的すぎるよ」
何のためらいもなく、彼は引き金を引いた。
+
「ッは――ッ…!?」
荒い息で、アメリカは布団から飛び起きた。
ゆっくりと呼吸を整えていると、静かに障子が開いて、日本が目を擦りながらアメリカを見つめた。
「…アメリカさん?何かありましたか」
「……っいや、何も…何も無いよ」
そうか。ここは、日本の家だった。気付いた途端、日本特有の蒸し暑さがむわっとアメリカを包んだ。
汗ばんだ腕で、自らの震える体を抱いた。
どうして――どうして、自分は日本の家にいるのだろうか。
そうだ。…そうだ、ここは、日本の家で。…それから、今日は――
「うわっ、ちょっ、アメリカさん!?暑いです、離れてください!」
「……日本」
「クーラーですか!?クーラーが欲しいのなら、少し狭いですけど別の部屋があります!
すみません、でも貴方が日本の暑さを体験したい云々と仰るから――」
「…日本、ごめんね」
アメリカさん、と日本が不安そうに呟いた。